オリヒメヨゾララストライブから数か月、Ayumi.さんにインタビュー

アニメソングやゲームソングの世界で活躍し、今年ラストライブを開催したオリヒメヨゾラ。 そんな彼女の人となり、そしてAyumi.としてのこれからについて語ってもらおう。

目次

オリヒメヨゾラとAyumi.

7月8日にラストライブを開催したオリヒメヨゾラ。
2004年のデビュー以来、アニメソングやゲームソングの世界で活躍し
2012年いっぱいで活動をひと段落させた彼女が、あれから5年半の時間を経て
当時の楽曲43曲4時間にわたるラストライブを開催したのだ。
そんなオリヒメヨゾラの人となり、そしてAyumi.としてのこれからについて語ってもらおう。

──2018年7月8日……オリヒメヨゾララストライブ

2012年12月31日にマヤ文明の終了と同時に天の川に帰ったんですが(笑)
かなり無理やり帰ったんですね。
「オリヒメヨゾラ=Ayumi.」って公式発表もできなくて
ファンの方には忖度してもらうしかなかった。
だからだいぶ混乱させてしまったことで、ずっと気になっていたんです。

それが今回、ライブを計画できるまでになった。
そんな今年は7月7日の七夕の日が土曜日ということもあって
7日にファンミーティング、8日にラストライブを計画しました。
ラストライブを無料にしたのは、できるだけ多くの人に聴いてほしかったからです。

──デビューはネットTV企画。「歌いたい!」の一言から始まった

CDデビューは2004年11月29日発売の『茜色れせぷしょん』ですが、活動はその前の5月。
ネットTVのアイドル番組に出演したのが最初です。

『茜色せれぷしょん』
織姫よぞら
その番組の中で「ダイエットに成功したら水着が着れる」という企画があったんですね。
私以外の出演者はグラビアアイドルとかだったのでそれがご褒美になったんですが
私はちっともうれしくないわけですよ。
「じゃあ、なにがしたいの?」と言われたときに「歌いたいです!」と(笑)
「なら、ダイエットに成功したらライブをやらせてあげる」
「ライブをやるならCDも出そう」ってとんとん拍子で歌手デビューとなったんです。

──大好きだった美少女ゲームソングと本格的に向き合うきっかけはUNDER17

もともと美少女ゲームが大好きで、美少女ゲームソングが好きだったんですよ。
デビューライブも30~40分くらいやったんですけど
『茜色れせぷしょん』以外で歌ったのはUNDER17と大野まりなさんの曲でしたから(笑)
でも「自分でも歌いたい!」って強く思うようになったのはデビュー直前に留学したのがきっかけです。
その時にI Podにいろんな曲を入れていったんですが、その中にUNDER17のベストアルバム
『美少女ゲームソングに愛を!!』と『萌えソングをきわめるゾ!!』が入っていたんです。
それを留学中に聴きこんで、一発でハマったんです。
そこから美少女ゲームソングならではの曲や歌詞の作り方
コンセプトなどに興味を持ち始めて、自分でも歌いたいと思うようになりました。
それで帰国して「電波ソングが歌いたいです!」って言いだして
デビュー曲の歌い方を変えたり歌詞を変更したんです。
そうして出来上がったのがみなさんに聞いていただいている『茜色れせぷしょん』なんです。

ただ、そこからしばらくは名古屋を中心に活動していたんです。
その時に、いろんな番組などで「美少女ゲームが好きです!」っていろんな作品を語っていたんです。
そこで『Piaキャロットへようこそ!!』について語ったというのが
作品プロデューサーの金杉はじめさんの目に留まったらしく、東京に呼ばれたんですね。
私、勝手にゲームの話をしていたから怒られると思っていたんですけど
「どんなゲームが好きなの?」って言われて30分くらいF&Cのゲームとゲームソングの話を
一方的にしゃべっていたんです。
そうしたら「そんなに好きなら僕の作品で歌って、一緒に全国を回って広報トークしてよ」
「今、『すもももももも 地上最強のヨメ』ってアニメの曲を担当しているから、2期のED歌ってよ」って言われて、そのまま決まっちゃったんです(笑)。

●『Piaキャロットへようこそ!!』
1996年7月26日にカクテルソフトより発売。
シリーズ化やOVA化もされた人気作品。

──活動の転機は『深海のメビウス』。“オリヒメヨゾラならでは”の美少女ゲームソングスタイルを見つけ出して

美少女ゲームソングのデビューは
『あいかぎ2 ~濡れた髪が乾く前に~』(F&C FC02)のOP曲『きっとずっと…もっと』
でも、そのあとすぐにタイアップがなくなるんです。
本格的に仕事が入ってくるのは2008年9月発売の
『音速飛翔ソニックメルセデス ~双子ヒロイン調教指令!~』(ルネ)で
そこからエウシュリーさんやシルキーズさんからもお仕事をいただくようになります。
この頃からハードロック系の楽曲がメインになるんですけど
もともとロックやメタルも好きだったんですよ。
だから萌えソングや電波ソングなどを1周回って戻って来たという感じ(笑)。
ただ、私の中で、美少女ゲームと言えば萌えソング、電波ソング、王道バラードって感じだったから

最初は戸惑いもありました。
そんな中で自分のスタイルが確立できたなって思ったのが
『蒼海のヴァルキュリア ~孤高の皇女ルツィア~』(アナスタシア)のOP『深海のメビウス』
重めのロックでヴォーカルも低めで、「これ、いけるんじゃない?」って。
自然に歌えて、自分の中でしっくり来たんです。
この時に「オリヒメヨゾラ」ができたかなって思いました。
そこからは順調にお仕事もいただけるようになったので
あの曲がターニングポイントになったと思っています。

●『あいかぎ2 〜濡れた髪が乾く前に〜』
2006年10月27日にF&C FC02から発売。

●担当曲
OPテーマ『きっとずっと・・・もっと』
EDテーマ『さくらエピローグ』

●『音速飛翔ソニックメルセデス〜双子ヒロイン調教指令!〜』
2008年9月26日にルネから発売。

●担当曲
OPテーマ『Sonic BANG!!』

●『蒼海のヴァルキュリア ~孤高の皇女ルツィア~』
2009年12月4日にアナスタシアから発売。

●担当曲
OPテーマ『深海のメビウス』
EDテーマ『ネレイディア』

──新人や若手の活躍する場所を作りたい! P.C.M.Live!!という夢舞台

私がデビューした2006年は、実は美少女ゲームの売り上げが下がり始めた時期だったんですね。
それから5年くらい活動をしたころ、私の次の世代がほとんどいないことに気づいたんです。
先輩ばかりで後輩がいない。
その頃、同期にも仕事が回ってこなくなって、辞めていく人が増えていました。
美少女ゲームソングは宣伝の重要なツールでもあるので
メーカーも人気のある歌手に依頼する傾向が強まって
若手や新人を育てる余裕がなくなってきていたんですね。
しかもその頃にはDreamParty(※)のような、新人が目指すステージが
あるような大型イベントがどんどんなくなったんです。
そうなると、結果として新人や若手が他のメーカーの方に
歌を聴いてもらえる場所がどんどん減ることになる。
この状況はまずい!と思って、「新人とベテランが一緒にステージに立てるライブを作ってください」
と、佐藤ひろ美さんにお願いに行ったんです。
「毎回新人枠を設けて、招待したメーカーさんに聞いてもらえるライブをやってください」
「ひろ美ねえさんがやれば、みんなついてきます!」って。
そうしたら「私もそう思っていた。でもあなたがやりなさい」って(笑)。
デビュー5年目の歌手がやって成功するわけないじゃないですか。
でも、「協力はするから」って。
「このイベントをやったら、5年後にやってよかったと思うはず」
「でも、やらなかったらあなたは5年以内に消えます。自分のためにやりなさい」って
占い師みたいなことを言われたんですよね。
それで実際にひろ美さんをはじめ、たくさんの人に協力していただいて
もう7年続けられています。


※『DreamParty』
通称ドリパ。主に美少女ゲームを取り扱ったキャラクターグッズの総合展示会。
2003年から2013年まで開催されていた。
ステージイベントもあり、出展企業の新作タイトルの主題歌発表を中心に行っていた。

──オリヒメヨゾラの6年と、Ayumi.になっての5年

オリヒメヨゾラとして活動していた時期を振り返ると
もちろん辛いこともあったけれど、やってきてよかったと思っています。
黒歴史とかじゃないです(笑)。
今の活動があるのは、オリヒメヨゾラ時代があるからだと思っているんです。
低音ヴォーカルのハードロックというかたちを作れたからAstilbe x arendsiiのような
ユニット活動もできていますし、『花の野に咲くうたかたの』(あっぷりけ)の
OP『華暦』のような歌に出逢うこともできたと思います。
やっぱり繋がっているんですよね。

●『花の野に咲くうたかたの』
2015年3月27日にあっぷりけから発売。

●担当曲
OPテーマ『華暦』
萌ゲーアワード2015主題歌賞・金賞

──そしてラストライブへ

結局40曲を超えてしまって、バンドメンバーには申し訳なかったんですけど(笑)
私としては特に意気込んでライブに望むっていう感じではありませんでした。
毎日の音楽活動の延長線上に、たまたま今回のライブを開催するって感じ。
これで私自身が歌手を辞めるわけではないし
オリヒメヨゾラ曲を一切歌わなくなるってわけでもないと思います。
もちろんひとつの区切りではあるんですけど、どちらかというとお祭り的な感覚ですね。
私がデビューしてからここまで一貫しているのは
「好きなものを好きと言って好きなことをやる」ってことなんです。
これまでもずっとその思いでやってきたし、これからも変わらないと思います。
私は美少女ゲームが大好きで、美少女ゲームソングが大好きだから
自分のやれる形で美少女ゲームを盛り上げていきたいと思っています。
ただ、そうですね……今回のライブを準備している中で
オリヒメヨゾラ時代を振り返ることもあって
たくさんの方にお世話になってきたなと改めて思っています。
そんな方々に、これからもいろんな形で恩返しができればいいなって思っています。

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